消えて無くなりたい気持ち

(今日は、今まさに心の不調で苦しい思いをしている方が、
これを読んで、少しでも気持ちが楽になる事を願いつつ、
少し重い体験を書きます。)

約20年間、菓子の営業をしていた私は、
基本的によく喋るし、ポジティブな明るい性格だと思います。

その私が、過去鬱(うつ)で苦しんでいた時に、

「もうまともに生きていけない」
「ほとんどの人と縁が切れた今、生きている意味がない」
「死ぬのは家族に迷惑かけるから嫌だけど、『消えて無くなりたい』」

等と思っていました。

最も調子が悪かった時は、医師を含む誰の言う事も、
内容もほとんど耳に入らなかったし、
生きているのがしんどいと思っていました。

台所で包丁を握っては、
「刺したら死ぬまでに長く苦しいかな」、
「妻や息子、親が悲しむだろうな」、
「自殺物件は高く売れないから、妻に迷惑かけるな」等、
おかしな事を、しょっちゅう考えていました。

外に出ていて、高いマンション等を見る度に、
屋上から飛ぶ事を想像しては、
「ぐちゃぐちゃになって死んだら、親や妻が悲しむだろうな」、
と考えていました。

この事を、精神科に入院した時に、他の患者らと話した時、
驚く程たくさんの患者が、同じ様な事をして、
同じ様に考えていた事を知り、びっくりしました。

その中でも1番多かった共感が、
「消えて無くなりたい」という気持ちでした。

痛い、苦しい事は嫌だし、残した家族に悲しい思いや、
迷惑を掛けたくないけど、この状態が続くのは耐えられないので、
「消えて無くなりたい」。

この気持ちを多くの患者と共感した事で、
症状によって、そんな感覚に陥っていた事を知り、
「自分だけじゃなかったんだ」、
「この病気の症状の一つなんだ」と思えて、
気持ちが楽になった事を鮮明に覚えています。

その時医師からも、
風邪をひいて頭が痛くなったり、鼻水が出る人が多いのと同じで、
死にたい気持ちになったり、消えて無くなりたい気持ちも、
症状の一つであり、症状の改善と共に無くなる事を教わりました。

その後の体験から、私もその事を実感しています。

今、仕事や家事育児、人間関係等で悩み苦しんでいる方の中には、
同様に感じた事のある方もいるかと思います。

しかし、自分の実体験からも医師の話でも、
症状の改善と共に、そんな感覚はそれこそ、
消えて無くなる事を知っていてほしいと思います。

投稿者プロフィール

大野快人
大野快人くれたけ心理相談室(三重県 伊勢支部)心理カウンセラー
三重県伊勢市を拠点に、ご自宅への訪問やカフェでの、心理カウンセリングを承っております。自分1人では気付けなかった、心の中にある本当の気持ちを、一緒に探すお手伝いをさせて頂きます。

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