以前、精神科の医師から聞いた事がありますが、日本では社会人の4人に1人は (程度の差こそあれ)鬱や、 鬱的症状を患っているそうです。それ程、誰でも なり得る病気だということでした。 やる気が出ない、人と話すのが億劫、仕事に行きたくない、頭が回らない、夜 眠れない、身体が思う様に動かない等、 鬱(うつ)や鬱的症状の方は、様々な 不調を感じておられると思います。悩みや心の不調を抱えていると、我慢して なんとかなってるうちはいいですが、長引いてくると、それが身体の不調にまで陥ることがよくあります (心と身体は密接に繋がっていますので)。
鬱の難しいところは、周りの人の理解が得にくい事があると思います。「やる気が出ない」等の症状は人によっては 「怠けている「根性が無い」「それでも やってる人はいっぱいいる」等、厳しい見方をする人も多く、家族や配偶者か らも同様に言われる事もあると思います。自分自身さえ、「怠けてるのかなぁ」 「私って駄目な奴なのかなぁ」と思う 事があると思います。まずは現状を受け入れる事が重要だと思います。これは、私自身が鬱で家庭崩壊寸前になり、 それを避ける為に精神科に入院し た時に医師や、他の多くの精神疾患の患者と話をして、初めて気付いた感覚でもあります。 そして、実際に鬱で苦しんだ人や、鬱の家族を看病した人でない 限り、どれだけ説明しても理解出来ない面があるだろうと 感じます。
誠心誠意、自分の事を助けたいと思ってくれている家族に対して、やる気のな い態度を取ったり、心無い暴言を (症状により)吐いたりする事もあるのです。看病する側の心が折れたり、本人も何ヶ月も希望の見えない闇の中にいる訳 ですから、生きる気力を無くしたり、消えて無くなりたい気持ちになるのも、理解出来ますが、実際に経験した者でないと、 理解する事は難しいだろうと感じています。